おしゃまなメイドさん
馴染みのギター屋の友人と呑みながら『1980年代は、国産ギターのFernandes、Greco、Tokaiとか弾いたよね』と何気なく話が弾んだ。
翌日、話の流れで店に行き、黒光りするFernandesのギターを見つける。
このギターは、カタログ『2011-2012 Winter Fernandes』に載っているモデル『FGZ-Standard 2011』で、本体価格は55,000円。
懐かしさに浸りながら見ていると、社長が『何を見てるの?』と尋ねてきたので、昨晩、国産ギターの話をしたから『この黒のFernandes』と答える。
話を続けていると『可愛い子を紹介しよう!』と突然言い放ち、奥にある秘蔵庫から双子の妹『パールピンク』を連れ出してきた。
このパールピンクは、おしゃまなお嬢さんで、少し背伸びして大人っぽい服を身に纏っているという感じを漂わせていて、 見つめていると『おしゃまで可愛い』をコンセプトにドレスアップしたいと思うこととなる。
最初は、可愛く着替えさせていたが、何故かどんどんキラキラしていき『とにかく派手で可愛い!』に変貌していく。 おまけに、性格も今まで猫を被っていたのかと思わせるほど気の強いお嬢様に変わり、メイドカフェに就職して「キラ★キラ★メイドギター」に化けていた。
このお嬢様が着替えたものは、おしゃまで可愛いものばかり。
・ピンクのSeymour Duncan製完全特注ピックアップ『'59 model SH-1 set』
・ピックアップを際立たせる真っ白のエスカッション
・アクセントに赤のコントロールノブ
・ネックに星を着飾って、更に星を流す
そして、お嬢様は外見だけではなく、インナーもしっかり着飾り主張する。
・トーンはローカット
・CTS製カスタムコントロールポットにスムーステーパー回路
・ロック式トレモロユニットにESP製トレモロトーンスプリング
・ステンレスフレット
結局、おしゃまなお嬢さんが『キラ★キラ★お嬢様』に変わっていた。
このお嬢様が奏でる音色は、キラ★キラ★お嬢様とは全く思えない。
全体的に硬めな感じの生鳴りに中低域を加え、密度のある低域と抜けのよい高域の生鳴りを基本にピックアップ『SH-1』を組み合わせる。ピックアップのパワーや個性で作られた音ではなく、純粋に鳴るアメリカンロック的でドライな歪みが楽しめる。更に、フレットはハイポジションでも楽々に弾ける少し細めのステンレスフレットに交換して、見た目とプレイヤビティーも良くなった。
おしゃまなお嬢さんをコーディネートさせ『キラ★キラ★お嬢様』にすることに大成功!