不思議な美容室
髪を1年2ヶ月振りにバッサリと切る。
商店街にある美容室に入り『カットできますか?』と尋ねてみる。
美容師から『予約されていますか?今日は予約がいっぱいで』と返事が帰ってきた。
土曜日だからなのか、同様に5件で同じことを言われて撃沈。
ふと、商店街から少し離れた所にあることを思い出したので行ってみた。
お店は60代と70代のおば様2人でやっていて、ゆっくり時が流れる空間のようで居心地がいい。
丁度、お客さんが切れた時だったので、直ぐにカットしてもらえることに。
おば様に“上は長め、後ろはバッサリ、横はお任せ”という感じでお願いする。
切り始めたら“ザキッ、ザキッ”とゆっくり切るのだが、切るスピードとは真逆であっという間に切られていく。
本当にゆっくりなのだが、カットとシャンプーをして30分ぐらいで終わった。
このお店は、途中でコーヒーとお菓子が出てくる。
会話しながらゆっくりとカットして、途中でコーヒーを飲んで30分。
余程無駄な動きが無くて、効率良く仕事をしないとできない時間。
少し話をしてお金を払おうとしたら『3000円だけどいい?』と申し訳なさそうに言われて・・・。
『はい、3000円』と払おうとすると、もう1人のおば様が『ティッシュ、ティッシュ!』と言い出した。
何だろうと思っていたら“箱無ティッシュ5つ”が出てきて持たせてくれた。
そして、3000円を支払ってからお店を後にした。
コーヒーが出てくるお店があることは知っている。
しかし、箱無ティッシュ5つの話は聞いたことが無い。
コーヒーとお菓子が出てきて、箱無ティッシュ5つを頂いて3000円。
久しぶりに行ったが更にまったりとした時が流れるお店になっていた。