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心に残るPC-8001

初めてプログラムを組むときに使ったコンピューターは、NEC製8bit機『PC-8001』だ。
PC-8001は、当時の標準仕様を備えていて、キーボードと本体が一体化したデザインで1979年に発売、本体価格は168,000円

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PC-8001の主な仕様
CPU μPD780C-1(Z80-A互換) 4MHz
ROM 24KB(最大32KB)
RAM 16KB(最大160KB)
テキスト表示 最大80桁×25行
グラフィック表示 160×100pixel(Digital 8色)
サウンド BEEP音(周波数固定)
BASIC N-BASIC(Microsoft 24K BASIC)version 1.0
OS DISK-BASIC , CP/M
Interface モニター , CMT(600bps) , プリンター
価格 168,000円

1985年、音響技術の専門学校に入学したらPC-8001が待っていた。
今は普通にコンピューターを使っているが、このPC-8001の経験を振り返ると感慨深い。
テキスト表示は最大80桁×25行で、国内では1990年DOS/V(IBM DOS J4.0/V)搭載機が出るまで標準仕様だった。
搭載されたN-BASICは、スタンドアロンBASICインタープリターの一種で「Microsoft BASIC」が基になっている。
倍精度実数演算やカラーグラフィックなど、当時のBASICとしては優れた機能を備え持っていた。

当時、プログラムを保存するのにデータレコーダーを使ってカセットテープに保存していた。
カセットテープは難儀な物で、保存したプログラムを読み出せないことが起きていた。
読み出せない原因は、テープ速度が違ったり、テープが伸びるためだった。
読み書き速度も最大600bpsで、1秒間に半角英数字が約70文字が送れる程度だった。

初めて組んだプログラムは、モンテカルロ法円周率πを求めるもの。
しかし、モンテカルロ法を初めて聞いたのに、よくプログラムを組めたものである。
この経験が、フローチャートを作ることが当たり前になり、作業手順が明確となり時間短縮につながった。
PC-8001で初めてプログラムを組んだ経験が未だに薄れないのは、カルチャーショックだったと思う。